死ぬ事のない女と死ぬ事になってる男 『だから死なないでください』(05/12/31) 後編
TV生放送直前
麻琴 「あれー愛ちゃん、ガキさんいなくない?」
愛 「なんかさっき走ってトイレ行った」
麻琴 「なぁんだ、トイレかぁ」
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里沙 「うぇ〜・・・」
里沙 「・・・うぅっ!」
里沙 「・・・っ」
里沙 「はぁはぁはぁ・・・」
里沙 「やっぱもぅダメ・・・ 辛い・・・」
里沙 「・・・」
里沙 「堕ろ・・・ すのはダメ! 絶対ダメェ! ダメダメ!」
里沙 「・・・」
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2ヶ月前
里沙 「だぁって、そうじゃなきゃ赤ちゃんがかわいそうじゃないですかぁ」
魔女 「私はお父さんがいなくても、モーニング娘。を辞めて、赤ちゃんを産んだ方がいいと思いますけどね〜」
里沙 「いいんです、もぅ決めた事ですから」
魔女 「そうですか・・・ わかりました」
魔女 「それでは魔法をかける前にもぅ一度確認します 私が魔法をかけた直後、あなたの体はモーニング娘。を卒業するまでの間、成長が止まります もちろんお腹にいる赤ちゃんの成長も止まります モーニング娘。を卒業するまでこの魔法は解けませんし、老いて死ぬ事もありません ・・・よろしいでしょうか?」
里沙 「・・・がんばります お願いします」
魔女 (ふふ、元気で強い娘だこと・・・)
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愛 「ガキさーん?」
里沙 「・・・お、お〜ぅ 愛ちゃ〜ん」
愛 「お〜ぅ ガ〜キさん どしたん?」
里沙 「あ、えっと、なんかちょっと気分悪くて」
愛 「あれま 大丈夫かぁ?」
里沙 「ぅん、大丈夫 もぅ大丈夫 大丈夫・・・」
愛 「・・・じゃ、みんな待ってるから行こ」
里沙 「うん」
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友人 「おっ! Mステ始まった ガキさん出るよ」
僕 「ぁんだよ じゃあ消して」
友人 「意地張っちゃってぇ〜 ホントは観たいくせにぃ〜」
僕 「意地なんて張ってないし」
友人 「あ! モーニング娘。 愛キュンの衣装エロいな〜 えりりんたまらん ・・・あ! ガキさん! ガキさんだよガキさん!」
僕 「おま・・・ 最悪・・・」
友人 「・・・ん? でもさ、なんか変じゃない?」
僕 「・・・何が」
友人 「ガキさん妊娠してどんくらい経つの?」
僕 「・・・今ならもぅ4〜5ヶ月くらいじゃねぇの? ・・・知らねぇけど」
友人 「・・・だよね じゃあやっぱおかしぃ」
僕 「だから何が」
友人 「腹出てないじゃん」
僕 「・・・」
友人 「・・・もしかして ・・・堕ろした?」
僕 「・・・」
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魔女 「・・・あら、お久しぶり(笑)」
僕 「・・・そろそろ殺してくれたっていいんじゃねぇっすか?」
魔女 「あらあら、まだ私、楽しませてもらってませんよ?」
僕 「あんたの望むような表情なんてもぅする事無いし、ガキさんは子供堕ろしたみたいだし、もぅ何も思い残す事なんて無い ガキさんは新しい彼を見つけりゃいいんだ・・・」
魔女 「・・・呆れて開いた口が塞がんない ほんっと男って最低な生き物ね 女の子の事何も解ってないんだから・・・ でもまぁ当然か・・・」
僕 「いいから早く殺してくれよ 俺、最低な男だし、生きてる理由なんてもぅ無いし」
魔女 「・・・それもそうですね、あなたではもぅ楽しめそうも無いですね 私は放置があまり好みではないので、今すぐここで殺してもいいんですが、その前に一つだけあなたに言っておきたい事があります」
僕 「・・・何すか」
魔女 「新垣里沙さんは、2ヶ月程前、ここへ来ました」
僕 「・・・は? 何言ってんの?」
魔女 「そして私は彼女が望んだ通りの魔法をかけました もちろんあなたと同じように条件付ですけどね」
僕 「ちょ! マ、マジかよ・・・!」
魔女 「モーニング娘。を卒業するまでの間、彼女の体の成長が止まる魔法をかけました」
僕 「・・・な、なんだよその魔法!! 成長が止まるって・・・」
魔女 「成長が止まっているのでお腹の中の子供も魔法をかけた時のままです」
僕 「・・・」
魔女 「私、妊娠した事ないんで分からないのですが、彼女、妊娠3ヶ月だったみたいですね 3ヶ月って一番”つわり”がヒドイ時期らしいですよ まだ体がもっているのが不思議なくらいですよ」
僕 「それが分かってんのに魔法かけたのかよ」
魔女 「私は止めたんですけどね〜、彼女の強い意志に負けました」
僕 「最悪・・・」
魔女 「最悪なのはあなたの方ですよ?」
僕 「ぁんだと・・・」
魔女 「彼女が相当悩んでいた事くらい分からないんですか? モーニング娘。大好きなあの子がモーニング娘。を辞めてまであなたとの子供を産もうと決心したんですよ? なのに、あなたがいなきゃ産まれてくる子供がかわいそうだって、そう言ってあなたが帰ってくるまであぁやって苦しんでるんですよ!? そんな彼女の気持ちも知らずに逃げて、逃げて、最後は自分勝手に死のうとして! ・・・ほんと男って最低」
僕 「・・・」
魔女 「・・・あら、ちょっとおしゃべりが過ぎたかしら? バカな男に世話を焼いちゃうのが私の甘いトコですね(笑)」
僕 「・・・」
魔女 「いつまでも逃げてないで・・・ 会ってあげればいいのに・・・」
僕 「・・・」
魔女 「・・・どうすんの?」
僕 「・・・ちっくしょ!」
バタン!
魔女 「やっと素直になった・・・ ふふ(笑)」
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僕 「はぁはぁっ・・・ はぁ・・・ り、里沙っ!」
里沙 「・・・」
僕 「はぁはぁ・・・」
里沙 「・・・バカ」
僕 「・・・ご、ごめん」
里沙 「・・・もバカバカバカバカバカァ!!」
僕 「ちょ、ごめんって!」
里沙 「ごめん で済むかぁー!! もーバカァー!!」
僕 「ごめんな、辛かったよな、ごめんな」
里沙 「この2ヶ月、私がどんだけ辛かったと思う!? すっごい心細かったんだからね!! なんでどっか行くの!?」
僕 「大丈夫、もぅ大丈夫だから」
里沙 「・・・もぅ一人にしないでよぉ」
僕 「ぅん、大丈夫、しないよ」
里沙 「・・・いいの? ほんと大丈夫? モーニング娘。卒業して赤ちゃん産んでも大丈夫?」
僕 「ぅん、大丈夫だよ」
里沙 「・・・よかった ・・・ありがとぅ」
僕 「俺の方こそ ありがとう」
里沙 「へへ・・ 愛ちゃんビックリするかな?」
僕 「あぁ、そっか そういやまだ言ってなかったんだっけ」
里沙 「ぅん、言ってない ファンのみんなもびっくりするかな?」
僕 「そりゃするよ〜 たぶん死ぬね」
里沙 「あはは ダメェ〜、死んじゃダメェ〜」
僕 「あはは・・・ っ」
里沙 「あー、中澤さんに怒られちゃうなぁー(笑) あーヤバイなー(笑)」
僕 「・・・」
里沙 「・・・ん? あれ? おーぃ?」
僕 「・・・」
里沙 「え? 何? ちょーっとぉ 返事してよぉ もぅ」
僕 「・・・」
里沙 「ね〜え〜 ね〜えってばぁ」
僕 「・・・」
里沙 「へ・・・? 何?」
僕 「・・・」
里沙 「死んで・・・ る?」
僕 「・・・」
里沙 「・・・」
僕 「・・・」
里沙 「ぃやぁぁあああ
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魔女 「・・・ふふふ 我ながらナイス☆タイミング&ナイス☆演出(笑)」
521号室
愛 「ぉ〜ぅ ガ〜キさん おめでとー」
里沙 「おっほ あ〜いちゃ〜ん ま〜こっちゃ〜ん こ〜んこ〜ん」
麻琴 「あ〜 この子〜? かっわいぃ〜 名前は?」
里沙 「名前はまだ決めてない」
麻琴 「・・・なんかこの子、今にもまゆげビーム出しそうじゃない?(笑)」
里沙 「うぇ!? もぅ出ちゃうの!?(笑)」
あさ美 「でもさ、マメが妊娠してたってのはホントびっくりしたけど、モーニング娘。辞めたってのはもっとびっくりだったよ」
麻琴 「そうそう、私も思った ガキさん一生卒業する事無くモーニング娘。やってると思ってたもん(笑)」
愛 「でもさ、よく産もうと思ったよね、彼氏死んでもたのに」
麻琴 (ちょ、ちょっと愛ちゃん・・・)
愛 (あ・・ ごめ・・・)
あさ美 「一人で大丈夫? 大変な時はいつでも言ってよ? 力になるから」
里沙 「うん、ありがとぅ、大丈夫だよ それに一人じゃないし」
愛・あさ美・麻琴 「???」
里沙 「だって・・・ あの人はいつでも私の心の中にいるんだぞ(はぁと)」
愛・あさ美・麻琴 「あま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!」
〜 Fin 〜