雅ちゃんの危機管理能力 〜このまま即抱きしめて〜


男 「へぇ〜 雅っていうんだ いくつ?」


雅 「・・・14です」


男 「14!? マジ!?」


雅 「・・マジ・・・です」


男 「14かぁ・・ って事は中3?」


雅 「・・中2」


男 「中2かぁ・・ じゃあもぅ誕生日来たんだ」


雅 「・・はい」


男 「誕生日いつ?」


雅 「8月・・・25日」


男 「マ〜ジで〜 昨日じゃん あ〜 もう少し早く会ってたらなぁ・・・ 祝ってもらった?」


雅 「えっと・・ 友達と・・家族に・・・」


男 「彼氏は?」


雅 「・・・」


男 「いないの?」


雅 「いるんだけど・・」


男 「・・・だけど?」


雅 「・・・」


男 「ふ〜ん・・・ そっか・・・」


雅 「・・・」


男 「今年はちょっと間に合わなかったけど、来年からは俺が祝ってやるから」



僕 「で、ヤッちゃった と」


雅 「・・・ぅん」


僕 「その後いくら連絡してもそいつには繋がらない と」


雅 「・・・ぅん」


僕 「っつーかさ、来年なんてそんな先の事 わかんねぇじゃん」


雅 「わかんないけど・・」


僕 「そんな無責任な事 俺だって言えるよ」


雅 「だって・・」


僕 「誕生日もその後も会えなくて人肌恋しくなるのは俺だってわかるけどさ・・」


雅 「・・・」


僕 「・・・」


雅 「・・・」


僕 「今日、彼氏と会うんだっけ?」


雅 「・・・ぅん」


僕 「言うの? 昨日の事」


雅 「・・・」


僕 「・・・」


雅 「・・・わかんない」


僕 「いいんじゃねぇの? 黙ってれば」


雅 「・・・」


僕 「雅と俺だけの秘密にしとけばいいじゃん」


雅 「・・・でも」


僕 「あと、これから俺が雅の誕生日を祝うのも秘密にしてさ・・」


雅 「・・・」


僕 「なんなら来年もそのまた次も祝うよ」


雅 「・・・」


僕 「・・・」


雅 「・・・」


僕 「って、そんな先の事 わっかんねぇってさっき言ったばっかじゃ〜ん、俺」


雅 「・・・」


僕 「・・・」


雅 「・・・」


僕 「・・・」


雅 「・・・そんな過去の事 もぅ忘れちゃった(はぁと)」