カウンター越しの会話


僕 「ありゃーしたぁ!」


僕 「・・・」


僕 「ふぅ」


僕 「さーて、そろそろ片付けて帰るかな」





里沙 「・・・すみませ〜ん まだやってますかぁ?」


僕 「ぁい、らっしゃ・・・ って、里沙じゃん」


里沙 「まだ大丈夫?」


僕 「あぁ、いいよ 何にする?」


里沙 「ん〜・・・ しょう油ラーメン」


僕 「ぁぃよ〜 たまにはウチの味噌ラーメンも食ってほしいね 自信あるよ」


里沙 「ラーメンと言ったらしょう油だから」


僕 「そっすか」


里沙 「そっすよ」


僕 「今日は何? これから京都?」


里沙 「そう」


僕 「そっか じゃ東京駅で待ち合わせか」


里沙 「ぅん」


僕 「ははは、いいね」


里沙 「いいでしょ」





僕 「ぁぃょ しょう油


里沙 「おぅ さっすが 早いね」


僕 「熱いから気を付けて」


里沙 「ぅん ・・・ぉぁちちちちっ!」


僕 「おわー さすが期待を裏切らないサービス精神」


里沙 「もぅ熱すぎぃー! 火傷するでしょーが!」


僕 「でもウチのラーメンは火傷できない約束になってますから」


里沙 「いやいやいや、火傷するから」


僕 「ははは わりぃね まぁどうぞ食べてください」


里沙 「ちょっと待ってね、ちょっと待って フーフーしないとダメですねこれは」


僕 「火傷しないようにね(笑)」


里沙 「ぇ? 熱っ・・・ ん・・・」


僕 「どうっすか?」


里沙 「うん、おいしぃ」


僕 「ぃょし! あざーっす!」


里沙 「寒い時のラーメンってやっぱりいいね」


僕 「だ〜ろ〜? 雪降った時なんて尚更」


里沙 「雪かぁ 京都雪振ってるかな?」


僕 「雪? いや、さすがにこの時期は無理じゃね?」


里沙 「やっぱり無理か・・・ また見たいなぁ〜」


僕 「でもまた冬になれば見れるし」


里沙 「えぇ〜 来年まで待たなきゃなの〜?」


僕 「まぁ来年の冬はウチのラーメン食って それから京都行きなよ」


里沙 「えぇ〜 なにそれ〜 ってか、来年も屋台続けるの?」


僕 「んー、まぁ冬になって、里沙がウチのラーメン食って京都行くまでは」


里沙 「なーんですかそれー そんな私の事なんていいですから」


僕 「それか里沙が味噌ラーメン頼んでくれるまで」


里沙 「だから いいですって私の事は しょう油ラーメンしか頼みませんから」


僕 「それか里沙の事吹っ切れるまで」


里沙 「だーかーらー! いいですって私の事は! ってえぇっ!!?」


僕 「やっぱまだ好きなんよ 里沙の事が」


里沙 「ちょっ、えっ・・・? そんな事言われても困るんですけど・・・」


僕 「・・・もっかいやり直せないかな」


里沙 「えっ・・・ いや それは・・・」


僕 「・・・」


里沙 「・・・ご、ごめんなさい」


僕 「・・・そっか」


里沙 「・・・」


僕 「・・・ゴメンな」


里沙 「・・・」


僕 「・・・」


里沙 「・・・ご、ごちそうさまでした」


僕 「・・・」


僕 「・・・」


僕 「・・・」


僕 「・・・最低だな、俺」


僕 「・・・」


僕 「・・・」



ざばーっ・・・



僕 「・・・」


僕 「・・・」


僕 「・・・」


僕 「・・・」


僕 「明日はハローワークか・・・ はは」